会話形式で楽しく学ぶ税務基礎講座
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文書作成日:2021/03/10



 令和3年度税制改正で、賃上げ税制が大きく変わると聞きました。どう変わるのでしょうか。中小企業者等の特例も同様ですか?


出演:  … M社 経理部部長   … 顧問税理士



― M社 ―

M社経理部古門部長が顧問税理士と打ち合わせをしています。




 もうすぐ年度末なんですよね。




 そうですね。
 御社は、3月末決算ですからね。




 ええ。
 今年もやってきますよ。恒例の“決算”が。




 そうですね。




 今年も所得拡大促進税制の適用を検討しないとなぁ。
 コロナはありましたが、何だかんだと給与は増えていますし。




 そうですね。
 御社は、例年、中小企業等の特例である“所得拡大促進税制”を適用されていますからね。




 この制度、何とかなりませんかね。もう、面倒で。




 令和3年度税制改正で変わりますよ。




 え?!
 大企業も適用できる“賃上げ税制”が変わるのは、新聞で読みましたけど。
 “所得拡大促進税制”もですか?




 えぇ。
 大きく変わるのは、確かに“賃上げ税制”ですが、“所得拡大促進税制”も変わりますよ。




 “賃上げ税制”って、たしか、国内投資の要件がなくなるんですよね?




 ご理解のとおりです。
 令和3年度税制改正で、“賃上げ税制”については、国内投資要件が削除され、更に賃上げの対象が新規雇用者のみに限定されました。




 え?
 対象者も変わるの?




 はい。
 コロナで新卒者は就職氷河期になっていますし、解雇などもありますからね。
 ですから、“賃上げ税制”は、外部人材を積極的に採用する事業者に対する特典、という趣旨に変わるんですよ。
 ですから名称も、“賃上げ税制”から“人材確保等促進税制”に変わります。




 へぇ。
 じゃあ、“所得拡大促進税制”もそっちの方向になるの?




 “所得拡大促進税制”は、基本的な趣旨や税額計算は変わりません。
 ただ、より簡素に計算できるよう、継続雇用者に係る給与増加要件がなくなります。
 つまり、企業全体の給与増加だけで要件を判定することになります。




 そうですか。
 給与の抽出が簡単になるのは有難いですけど。
 “人材確保等促進税制”は適用できるかもしれませんね。
 “賃上げ税制”は国内投資要件があって、初めから見向きもしてませんでしたけど。
 2つの税制を見ていくとなれば、面倒は変わらないかもしれないなぁ。
 抽出するデータが全体と新規雇用者のみであれば、一緒ではありませんからね。




 そうですね。
 これまで以上に両方の税制を見ていく必要がありますね。
 ちなみにこの改正は、令和3年4月1日以後開始事業年度からの適用になりますから、御社の場合は次の決算から、ということになりますね。




 まあ結局のところ、今回の決算は今まで通り計算しないといけない、というわけですね。




 ご理解のとおりです。




 はぁ〜ぁ。

 


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